日本での盆栽の歴史について
本来は野外で大きく育つ木を、小さな鉢の中で姿はそのままに縮小して再現する趣味を盆栽と呼びます。その歴史は、中国の唐から平安時代に伝わった盆景から始まりました。江戸時代になると、盆栽は武士の副業として盛んになり、大きく発展します。明治時代以降も、粋な趣味のひとつとして人気を集めましたが、管理や育成には時間がかかるため、時間的に余裕がある人が楽しむ趣味へと移行しました。
盆栽と言えば、おじいさんの趣味というイメージがあるかもしれません。しかし最近では、若者でも気軽に楽しめるようになってきています。伝統的なわび、さびの雰囲気を持つものばかりではなく、おしゃれでポップなものも登場し、特に若い女性にインテリアとして受け入れられているようです。小さなフィギュアと組み合わせてストーリーを表現する「マン盆栽」という面白いものもあります。
4日明らかになった日立製作所と三菱重工業による社会インフラ事業の統合交渉は、急激な円高や東日本大震災で経営環境が厳しくなる中、規模拡大で競争力を高めて、新興国市場での受注を拡大する狙いがある。だが、日立が将来的な経営統合も視野に入れていたのに対し、三菱重工はあくまで事業統合にとどめたい意向とみられ、目指す将来像にずれがある。同日夕に予定していた共同発表が中止になるなど調整は混乱しており、交渉は難航が予想される。
「合意する予定もない」。三菱重工は4日午前、両社が経営統合に向けて協議を始めるとの一部報道を強く否定するコメントを発表。さらに同日午後に再度「報道には抗議する」とのコメントを出した。同日早朝、日立の中西宏明社長が記者団に対し「(統合協議入りを)夕方発表する」と明言したのとは対照的な対応で、三菱重工が日立との交渉から一歩引き始めていることを印象づけた。
両社は00年以降、製鉄機械や都市部向け鉄道、水力発電システムなどの事業で提携・統合を経験し、互いに相手の手の内を知った関係だ。今回はその関係を前進させ、より収益改善に直結する社会インフラ分野の事業統合について検討を進める方向だった。両社の経営資源や技術を集約すれば、新興国で需要が急増する産業機械や上下水道、電力供給システムなどの受注を巡り、海外大手との競争に有利になるとみたためだ。
また、東日本大震災と福島第1原発事故により、官民共同で進めてきた原発輸出戦略の先行きが不透明になった影響もある。両社とも、原発事業の売上高を20年までに現在の2倍以上に伸ばす計画を策定していたが、強い逆風が吹いている。型の異なる原子炉を展開する両社が協力することで、各国のニーズに合った原発の輸出に対応できるとの判断だ。
だが、交渉に対しては両社に温度差がある。ハードディスク事業やテレビの自社生産からの撤退など、大胆な収益構造の改革を進める日立は、中核の事業統合を足がかりにして将来は経営統合に結びつけたい意向が見える。しかし三菱重工は、あくまで事業統合にとどめる方針で、「経営統合」報道が先行したことに対しては「有力OBを中心に強い抵抗がある」(三菱グループ幹部)。同社の大宮英明社長は4日午前、他の取締役らに「日立とは事業ごとに協力できるという話はしている」と説明したものの、その後開かれた取締役会では事業統合の話は一切出なかったという。
今回の動きについて、産業界では「社会インフラは今後輸出の中心になる。事業統合で競争力が強化されるのは、日本の製造業にとって良い方向」(同業他社の幹部)と評価する声があり、他社にも提携を模索する動きが広がる可能性がある。ただ、プライドを持つ名門企業による中核事業の統合協議に対しては「主導権争いが続けば交渉はまとまらない」(電機大手幹部)との声もあり、交渉が難航するとの見方が出ている。【竹地広憲】
【関連記事】
日立・三菱重工:新興国市場で欧米に対抗 事業統合検討
日立・三菱重工:主力事業統合へ 13年春にも新会社
日立:薄型テレビ外部委託へ ソニーも販売目標下方修正
日立:TV自社生産、年度内にも撤退…価格急落で採算悪化
リトアニア:新型原発建設の独占交渉権 日立と米GEに
バイオ企業、林原のスポンサー企業として4日、岡山市北区の林原本社で会見した化学品専門商社、長瀬産業。長瀬洋(ひろし)社長は4日、林原の研究開発拠点などを当面は継続させる方針を明らかにしたが、バイオ分野は研究開発から事業化までの期間を短くすることが、競争力強化の面で不可欠とあって、拠点の再編は避けられそうにない。本業との関連の薄いメセナ(文化支援活動)もいつまで維持されるかは不透明だ。
長瀬は研究拠点を神戸市西区、グループ会社の化成品製造拠点を京都府福知山市、兵庫県たつの市に保有。一方の林原は、天然糖質「トレハロース」などの生産拠点や研究拠点が岡山市内に集中している。
長瀬社長は林原の拠点について「(長瀬の拠点と)地理的に近く、連携が取れる」と指摘。拠点の再編について「現時点では考えていない」としているが、バイオ関連業界では「研究者が1カ所に集まって研究に取り組めた方が、研究成果の早期の事業化につながる」(関係者)ため、将来的には拠点再編の決断を迫られそうだ。
林原本社の会見には、林原の福田恵温(しげはる)社長も同席したが、長瀬社長は現経営陣への対応については明言を避けた。「林原は世界に通じるブランド」(長瀬社長)として、社名変更は当面しない考えだが、「シナジー(相乗効果)を高めるための人事交流は必要」として、大規模な人事異動を行う可能性を示唆した。
一方、林原が力を入れてきた美術館などのメセナ(文化支援活動)については「社会的な意義は理解できるが、本業とあまり関係ないことを続ける文化はない」(同)として、将来の売却を念頭に置いている。岡山駅周辺や首都圏、関西などにある林原の土地についても売却する方針。
【関連記事】
企業の8割「産業空洞化」懸念 流出先は中・印
昭和電工、東北・関東地区の8工場で操業再開
原料高、価格転嫁バトル 鉄鋼、化学…「自助努力は限界」
夏の電力不足にらみ前倒し生産 アルミ、薬品…
自動車産業ピラミッド崩壊 部品供給の使命感
地下鉄で携帯メールが走行中にも使えるように…すると、どうなる?